THE NEW BLOCKADERSやRICHARD RAMILEZなどのコラボレーションでも知られる日本を代表するノイズアーティストであるNOBUO YAMADA。幾つかの名義を使い分けて活動する中で、最もアグレッシブなアプローチを展開しているARTBREAKHOTELからの新作。
殺伐とした電子ノイズ、狂ったように軋み回転し続ける金属ジャンク群が幾重にも展開。永遠に鳴り響くメタルカオスのほんの数分間を覗き見たような、怒涛の2トラック。
フルクサスのパフォーマンスやジョンケージの再演、また独自のシステムによる電子/実験音楽の活動で知られる村井啓哲氏。長い活動経歴を持ちながら正式な音源が極端に少ない中での新録音作品として登場。
side A:scratchは、「左右一対に配置された平滑な金属盤の表面を滑る針の群れが 成す音の軌跡」であり、
side B:crumpleは、「皺寄せた金属箔を持つ手の揺らぎから生じる起伏の反転音の十二の重なり」である。(本人による解説)
素材自体の響きを重視した非常に表情豊かかつミニマルな作品に仕上がっており、実験音楽、金属ジャンク、エレクトロアコースティックとどの観点からも楽しめるトラックとなっている。
レーベルオーナー松岡亮によるVELTZと謎の新人META-FRIENDによる新ユニット。疾走する近未来の暴走ジャンクバイクのようなサウンドは、ハーシュノイズとも電子ノイズとも言えない独特の質感とスピード感で、聴く者を苛立たせる。SIDE Bにはscum参加。
東京を拠点にノイズイベント、演奏活動を精力的に行っている要注目人物、岩崎優によるソロユニット。
ただただひたすらに持続されるうんざりするような純粋ハーシュノイズが脳髄に直接突き刺さる。
インキャパシタンツ、非常階段、GOMIKAWAなどあくなき探求心で活動を続ける、言わずと知れたノイズマスター美川俊治氏のソロユニット。
[Physical]と題された今作は、正に肉体の中で繰り広げられる筋肉、血液、細胞活動などが織りなす複雑に絡み合うサウンドを録音/ノイズ変換したかのような、有機的かつインダストリアルな不思議な作品に仕上がっている。
B面は声素材のみで構成された意欲作品。